2007年12月21日金曜日

「ニッポンでは政治が”家業”となっていることが問題」(宮内義彦)



今度の08年度予算財務省原案。あまりのバラマキぶりに目を覆いたくなった。政治家は選挙で勝つことしか考えていない。今度の予算はそのための「買収工作」というわけだ。政治の高い志はどこに行ったのだろう。折しも宮内氏がいいことを云って居られる。NBOnline から:
「格差を認め流動性の高い社会に」 (サブプライム後の世界経済) : "リーダーに聞く:宮内義彦 オリックス会長グループCEO"

抜粋:
  1. 日本は少子高齢化が世界で最も速いスピードで進んでいますから、放っておくと成長が鈍化するのは当たり前の話。日本は世界の中でも最も成長に関心を寄せなければいけない国なのです。それが今は全く成長の話はせずに、反対に格差問題に代表されるような、分配の議論ばかりをやり始めたわけです。これは全く間違っていると思います。
  2. まず体を大きくすべき。それをせずに、分け前の話だけをしても仕方がない。体を思いっきり大きくして、足りないところに分けていく。これが政治なんです。今の政治は増税と分配の話しかしません。こんなばかな話はありません。むしろ法人税や個人所得税は減税すべき。最近では経済界も法人税減税については言わなくなってしまいました。
  3. 格差問題で留意すべきは、格差そのものが悪いのではなく、格差を固定する社会がいけないということです。格差を固定しないためには、流動性の高い社会を作ることが必要です。
  4. しかし日本の社会は流動性を高めようという動きとは全く反対です。公務員制度一つ動かない。農業分野にしても、農地は息子にしか渡しちゃだめ。都会の人が農業に挑戦したいと思っても難しいというのが現状です。政治家も親が政治家でないとなれない。
  5. (なぜ改革は進まないのでしょう。)誰もが自分の既得権益の中で安楽に生きようとしているからです。そもそも政治家の身分が固定化しているのが一番よくない。政治家は今度の選挙に勝てるかどうかしか考えていません。それは政治が家業になっているからです。政治が家業になっている国など、例外はありますが、ほとんどありません。政治が固定化して流動性がないのは、日本の最も深刻な病です。
  6. 海外では、誰も日本のことなんて考えていません。存在感がなくなっています。今の日本は音もなく落ちている感じです。情けないです。

ニッポンはどんどん世界から置いてきぼりを食っている。日本株は見放され、極端な低迷を続けている。成長力を失った日本経済も今度は韓国にも負けるだろう。みんなが貧乏になればいくら都市住民から収奪しようにも、その原資が無くなってしまうことがどうしてイナカモンには分からないのだろう。

Posted: Fri - December 21, 2007 at 05:01 PM   Letter from Yochomachi   名言(迷言)集   Previous   Next   Comments (2)

0 件のコメント: